東京慈恵会医科大学らの研究で、細胞が放出する微粒子「エクソソーム」に慢性閉塞性肺疾患(COPD)の肺を修復する作用があることが明らかになった。
エクソソームは細胞間で情報を伝える役割を持ち、肺胞の修復を支援する細胞が分泌するものには炎症や線維化を抑える働きが確認された。
研究チームは正常な細胞に薬剤を投与することで、この修復細胞を人工的に作り出すことにも成功した。COPDモデルのマウスに投与すると呼吸機能が改善し、ヒトのCOPD患者由来細胞でも修復効果が見られた。
COPDは喫煙などで肺が傷つく病気だが、現在の治療では損傷した肺を治すことはできないため、今回の成果は再生医療として期待される。
研究は米国の専門誌に掲載され、今後は作用の仕組みや細胞の大量製造法を解明し、2030年以降の臨床研究開始を目指すとしている。
細胞の分泌物で肺治療、マウスやヒト細胞で効果 東京慈恵会医科大学
出典:日本経済新聞
